平屋に「第二のリビング」を。中庭のある平屋住宅
土壁の家2018.07.17
2018年6月の末。新しいスタイルの平屋が誕生しました。
大網白里市に新築したこのお家のコンセプトは「第二のリビングがある家」。
- パティシエをされていた奥様のご要望である広いキッチン
- 家族が揃って団欒できる空間
- 子供達が家の中でも元気に遊び回れるスペース
- 平屋でありながら、すべての部屋で日当たりを確保する設計
- オープン空間を多くしてもしっかり片付けられる収納
などの要望を盛り込んだ、設計となりました。
中庭は「第二のリビング」
今回の住まいで大切にしたポイントは「中庭」の設計です。
建物を「コの字型」にして、ウッドデッキを取り囲んだ中庭を「第二のリビング」として使っていただきたいという想いをコンセプトにしました。
キッチンの真横に中庭がある設計。中庭を挟み、ランドリースペースや子ども部屋があり、お母さんは料理をしながら子ども達の様子を見ることができます。
中庭で天気の良い休日に朝ごはんを食べてもらったり、夏にはバーベキューをしたり、プールを出して子ども達と遊んだり、単なる飾り物のウッドデッキではなく日常の生活の中で使ってもらうことを想像しました。
リビングと子ども部屋の窓を両方開けば、大きな一つの導線ができます。
お子様がかけっこをしながら遊んだり、友達と隠れんぼをしたり、思う存分遊んでもらえる空間です。
また、子育てだけでなく夫婦の寛ぎの場としても活躍してくれるはずです。
平屋だからこそ「日当たり」や「空間の広さ」にこだわる
平屋の欠点として、「日のあたる時間が部屋ごとに限られている」と一般的に言われています。
- 東側にある部屋は、午前中に日が当たりやすいものの、午後は日が入り辛い。
- 西側にある部屋は。午前中は日が当たり辛く、午後の西日は入りやすい。
などのように時間帯によって日の当たる時間が限られてしまいます。
また、隣家に2階建てや3階建ての家が建つと影ができてしまう恐れもあります。
このようなデメリットを解消するために設計にこだわったのが、今回の住宅です。
コの字型の形にして中庭という「空間」を作ったことにより、西側のリビングにも朝日が入るようになりました。
設計が新しいライフスタイルを創る
今回は、奥さんがパティシエとのことで、キッチンにいてストレスを感じないような空間と色やデザインにこだわった素材をご提案させていただきました。
調味料や食品をたくさん収納できるよう、キッチンの後ろにパントリースペースを用意し準備や片付けの導線を簡素化しています。冷蔵庫も隠れる設計にしました。
その他にも、要所要所に大きな収納をビルドインすることで、入居後にタンスや食器棚などの大きな家具の買い物が不要となり余計なコストがかからないようにしています。これは、万が一、地震が起こった際でも倒れてくる家具が少なくなるという防災対策にもなっています。
また、子供部屋は今は広い1つの部屋ですが、お子さんの成長に合わせて壁を増設して2部屋にすることも可能です。
「今、住めればそれで良し」という設計ではなく、「ライフスタイルの変化に合わせて家も変えていくことができる」設計にしました。
まとめ
家の周りの環境やライフスタイルは、時間の経過と共に日々変化するもの。
環境の変化に合わせて家の形も変えていけるように様々な場面を想定して設計することが家づくりには求められます。
今回紹介した住まいも、様々な環境の変化に対応できるよう設計をしています。
第二のリビングである中庭を家族で囲みながら、新しい暮らしが生まれていくことを願っています。